土木・建設用語辞典

【土質・地盤】 

ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行

【か行】

—————【か】——————

過圧密粘土

現在の土かぶり圧以上の圧密荷重を過去に受けたことのある粘土のこと。一般に正規圧密粘土に比べ圧縮性が小さく、せん断強度が大きい。

過圧密比

圧密試験によって求められる圧密降伏応力と採取の深さにおける有効応力との比。

海岸段丘

海岸線に沿って海成の平坦面(段丘面)が階段状に分布している地形のこと。

海進

海水準の上昇、または陸地の沈降により海岸線が陸側に入り込んでくる現象。海進により形成された一連の地層は、下から上に向かって礫岩・砂岩・泥岩と変化することが多い。

崖錐(がいすい)

経年、風化などにより結合力の低下した岩が、急斜面上方より重力の作用で落下し形成された半円錐状の堆積物。崖錘の表面勾配は安息角を超えるケースが多いため、崩壊を起こしやすい。 海成粘土海底に堆積した粘土の総称。沿岸性粘土と深海粘土の2種類がある。海成粘土は淡水のものより固塊状に沈降するため、立体的構造をつくる力が強い。

海退

海水準の低下、または陸地の隆起により海が後退する現象。海退により海岸段丘などが形成される。

海洋型地震

太平洋側を震源とする地震。一般にマグニチュード8程度の巨大地震になることが多く被害も広範囲に及ぶ。

カオリナイト

カオリン鉱物の一つで、長石などの珪酸塩鉱物からの風化作用や熱水作用の産物として広く産出される重要な粘土鉱物。

化学的安定処理

石灰やセメントなどの化学的安定材を添加・混合して土を処理する土質安定処理工法の一つ。広義には薬液注入や電気的化学処理も含まれる。

河岸段丘

河川沿いに分布する階段状の地形。平坦な部分を段丘面、段丘面を境する崖を段丘崖という。河川の浸食運搬作用および地殻変動などによる地盤上昇との相互作用から生じる。

角閃石

単斜晶系、一部斜方晶系に属する珪酸塩鉱物で、酸性火成岩、変成岩を構成する重要な造岩鉱物。化学組成からマグネシウム鉄角閃石、カルシウム角閃石、アルカリ角閃石に大別できる。

攪乱効果(かくらんこうか)

>>スミヤ効果

角礫岩

種々の岩石の角礫が、砂・泥などによりこう結されできた岩石のこと。

花崗岩

優白質粗粒の結晶の集合体から成る岩石。酸性深成岩の代表的な一つで、カリ長石、斜長石、石英、有色鉱物を主成分としている。「御影石」と呼ばれ、風化したものは真砂になる。

火砕岩

火山砕屑物が固結して生じた岩石のことで、火山砕屑岩ともいう。構成物の種類、大きさ、形状により火山角礫岩、凝灰角礫岩、火山角礫岩、凝灰岩などに分類される。

火山岩

マグマが地表で急冷・固結した細粒な火成岩の総称。鉱物組成により玄武岩、安山岩、流紋岩などに分類される。ガラス質であること、また斑状組織になることが多い。

火山砕屑物(かざんさいせつぶつ)

火山活動によって地表に放出された破片状の固体物質を総称したもの。4mm以下のものを火山灰、4〜32mmのものを火山礫、32mm以上のものを火山岩塊、火山弾と呼ぶ。また大きさに関わらず酸性のマグマが固結した白っぽい多孔質のものを軽石、塩基性の黒〜赤褐色の多孔質のものをスコリアという。

火山灰(質)土

火山砕屑物を母材とする土壌のこと。火山灰質砂質土と火山灰質粘土の2つに大別され、前者はしらす、後者は関東ロームが代表的。

火山灰質粘性土

火山灰を土壌簿材とする細粒土。間隙率は70〜80と大きく、自然含水比が高いのが特徴。

火山礫

粒径4〜32mmの火山砕屑物で、軽量骨材として使用されることが多い。

火成岩

マグマの固結により形成される岩石のこと。地表付近で急冷固結したものを火山岩、地下深部で固結したものを深成岩という。

片面排水

圧密対象地盤の境界面の一方が、粘土層などになっているため非排水状態となり、圧密による排水面が片側だけになっている状態。両面排水と比べ排水距離は2倍、一定の圧密度に達する時間は4倍という計算が成り立つ。

活性度

土中に含まれる粘土分の種類や性質を推測するために利用され、土の塑性指数を、その土に含まれる2μm以下の粘土含有量(%)で除した値。活性度の高いものにはモンモリロナイトなどが含まれる。

活断層

一般には第四紀に動いたことのある断層をいう場合が多いが、有史以来活動したことのある断層も含む。地震断層に属するものが多いが、徐々に動くクリープ断層に属するものもある。

滑落崖

地滑り地形における山腹斜面上部の馬蹄形や半円形の急崖のこと。

鹿沼土

赤城山の噴出物でローム層に挾在し、園芸用の土などに利用される軽石。自然含水比や透水性が高く、練り返しによる強度低下が著しい。

カムクレイモデル

状態境界曲線や限界状態の概念が導入され、粘土のせん断・圧密現象を統一的に表現した土の弾塑性モデルの基本。ロスコー、スコフィールドなどにより開発された弾塑性理論に立脚した土の構成モデル。

ガリ浸食

恒常的な流水がない涸れ谷において、降水のたびに水が流れ浸食される現象。

カルスト地形

石灰岩などの可溶性岩石が炭酸ガスなどに富む地表水、地下水によって溶解されつくられた地形の総称。表面が起伏に富み、浸食によるすり鉢状の凹地であるドリーネや鍾乳洞が見られるのが特徴。

間隙圧係数

土中に発生する過剰間隙水圧を主応力の増分の関数としたスケンプトンの式中で示される数値の一つ。

間隙水圧

土を土粒子と間隙流体(水+空気)に分けるとき、後者が有する圧力のことを間隙圧といい、飽和土の場合には間隙水圧という。土の強度に寄与しないことから「中立応力」ともいわれる。

間隙水圧計

土中の間隙水圧を計測する圧力計。電気的に受圧面のひずみを計測する方式、スタンドパイプの水位を計測する方式がある。

間隙比

土の間隙の体積と土粒子の体積との比。

間隙率

土の間隙の体積と土の全体積との比。

含水比

土を構成している土粒子・水・空気のなかで、土粒子の質量と水の質量との比。

乾燥密度

土の単位体積当たりの土粒子の質量。

関東ローム

関東地方の台地、丘陵に広く、厚く分布する火山灰質粘性土。自然地盤では強固な状態を保つことが多いが、練り返しを受けることで強度が低下し扱いにくくなる。

貫入岩

地下の既存の岩体中にマグマが貫入し冷却してできた火成岩のこと。対して地表に噴出して固化したものを噴出岩という。

—————【き】——————

基準密度

土の締固め管理(密度管理)を行う際の基準となる密度。室内で現場転圧機と同等のエネルギーで土を締固め算定するのが一般的。フィルダム・道路など重要構造物に用いられるD値管理の場合の、室内試験における最大乾燥密度。含水比低下が難しい粘性土に用いることの多いC管理の場合は、室内試験における自然含水比状態の乾燥密度が基準密度となる。

気象庁震度階

地震発生時の人体の感覚や周辺の器物・構造物・自然界への直接的な影響の程度をいくつかの段階に分け表したものを震度階といい、気象庁が8階級の震度を定めている。

起振機

振動を発生させ鋼材などを地盤に打ち込んだり、地震現象を再現する装置。前者にバイブロ、後者に振動台がある。

基盤(岩)

1.表土の下にある連続した岩体、または基盤。 2.各種構造物の基礎をおく基礎地盤。 3.地質学上、ある地域の地層より古い時代に属する地層を総称したものをいう。

逆断層

断層を境に上盤が相対的に上へ移動した形になっている断層。

キャリパー

ボーリング孔の孔径変化の測定と同時に、密度検層における孔径補正をする装置。孔径測定から、孔壁の崩壊状態、断層・破壊帯の有無、地盤の硬軟度を知ることができる。

吸水膨張

岩や土が水分を吸収し体積が膨張する現象。

吸水率

飽和した岩石の水の重量と実質部分との重量比。

吸着水

土粒子の表面に物理化学的作用で吸着している水分のこと。

凝灰角礫岩(ぎょうかいかくれきがん)

直径32mm以上の火山岩塊と細粒の火山灰からなる火砕岩の一種。火山岩塊が多いと火山角礫岩となる。

凝灰岩

火山噴火により生じた4mm以下の破片状の火山物である火山灰が固結して生じた火砕岩。

共振

地震動と構造物の振動数が一致した状態のこと。

共振曲線

構造物に強制振動を与えた際の変位、または加速度の振幅を、振動数に対してプロットしたもの。起振実験により構造物の固有振動数、減衰定数を求めるために用いられる。

強震計

特に強い地震動(強震)を観測するための地震計。代表的なものにSMAC型強震計がある。

共振振動数

共振曲線において振幅値が極大となる振動数。

強度増加率

飽和粘性土が、ある圧力により圧密されたときの非排水せん断の強さを、そのときの圧密圧力で除した値のこと。

極限支持力

地盤が、せん断破壊を生じずに支えることができる最大荷重、または荷重強度のこと。

局部剪断破壊

緩い砂質地盤や軟弱な粘土質地盤に見られ、沈下が大きく徐々に破壊していく現象。

許容応力

材料の断面に許し得る応力の最大値。

許容支持力

極限支持力を適当な安全率(3をとることが多い)で割ったものをいい、地盤に荷重を加えた場合、地盤のせん断破壊に対して安全であり、かつ地盤のせん断変形による沈下量が許容値以下である地盤の支持耐力のこと。「許容地耐力」とも。

許容地耐力

>>許容支持力

許容沈下量上限

一部の構造物に対し、構造上の障害を与えないという条件下で許容される沈下量の上限のこと。

亀裂係数

岩盤中にある亀裂や岩盤の風化変質の程度を推定するための指標。

—————【く】——————

クイックサンド

浸透水圧が増加し、上向き浸透流が土粒子を押し上げて噴出することにより、地盤の支持力を消失させる現象。

杭の極限支持力

杭が地盤によって支えることのできる最大の荷重。

杭の許容支持力

構造物の安全を確保できる範囲における、杭に作用する最大の荷重。地盤が支えることのできる許容支持力と杭材の耐荷重、上部構造物の機能、構造特性を損なわない範囲の沈下量から決まる耐荷重のうちの最小値。通常の杭はコンクリート、鋼力の高い鉄などでできているため、許容支持力は地盤により決まる。

杭の水平支持力

杭が支持できる水平方向の力のこと。鉛直杭における算定法として、杭が弾性地盤に埋め込まれていると仮定する弾性法、地盤の塑性崩壊形式を仮定する塑性法がある。現場では施工した杭の水平載荷試験を行い決定している。

クローン土圧

剛な擁壁に対し、剛体と考えられる裏込め土がある平面すべり面に沿ってくさび状に抜け出すときに、擁壁に作用する圧力のこと。

楔破壊(くさびはかい)

岩盤内の断層、節理など不連続面に沿って岩体がくさび状にすべる破壊形態のこと。

屈折波法

人口震源により弾性波を発生させ、表層に伝播する直接波、または下方の加速度境界で屈折して伝播する屈折波を利用し地下構造を知る、弾性波探査方法の一種。

グライ層

主として第一鉄による青〜緑灰色の土層のことで、地下水位が高く、酸素不足の還元状態で生成する。

グライ土壌

青灰色、緑灰色をした厚いグライ層を有する土壌。地下水位の高い地帯に分布。

グリーンタフ

新第三紀初期の火山活動により、日本に広く堆積した地層の呼称。北海道西南部から東北、北陸から山陰にかけての裏日本など広範囲にわたり分布している。

黒ぼく

腐食性の強い粘性土のこと。火山成と非火山成とに分けられ、前者は全国の火山灰土地帯に粘性土化した火山灰を母材として草原下に、後者は本州中部の洪積台地上で草原下に分布している。

群速度

波高等しく、波長と波速が非常に近い2つの余弦波が重なり合ったとき、ある瞬間、包絡する曲線も余弦波となり、このような包絡線の速度のことをいう。

群発地震

前震・本震・余震といった区別がつきづらい一連の地震活動。特に本震と呼べる顕著な地震を伴わず、回数が非常に多いのが特徴。

—————【け】——————

傾斜

地層面などが水平面となす角度。その交線方向を走向という。

珪藻土(けいそうど)

非晶質珪酸からなる珪藻の遺骸が集積してできた堆積物で、化学工業用材料などに広く使用される。多少の粘土物質が混入しており、きわめて多孔質で吸水性に富み、見かけ比重が0.2〜0.4と小さい。

K0圧密[ケー・ゼロ〜]

三軸圧縮試験において試料を圧縮する際に側圧をコントロールし、試料の側方変位が生じないようにしながら圧縮すること。

頁岩(けつがん)

粘土からなる堆積岩のこと。泥岩より層理が発達しており、はく離しやすい。さらにはく離しやすく時代の古いものは粘板岩となる。

結晶片岩

変成鉱物が一定方向に配列され、薄くはがれる性質やさまざまな物理的性質に強い異方性をもつ、広域の変成作用でできた変成岩。源岩の種類により泥質片岩、石英片岩、緑色片岩などに分類される。

牽引力

トラクターなどの車両が水平面上を走行する際、その水平面に平行な進行方向の作業に対し発揮し得る力。

限界間隙比

砂の排水せん断の際に、堆積が増加も減少もしないときの間隙比のこと。

玄武岩

黒色から黒灰色の細粒、緻密な塩基性火山岩。六角粒状節理が発達することもある。

膠結作用

>>セメンテーション

—————【こ】——————

洪積層

洪積世に生成された地層のことで、大半は堆積層であり、堆積以来長い年代を経て圧密が進行し、よく締まった土質地盤を形成している。多くは構造物や杭の支持層に求められる。洪積世とは第四紀を2つに分けたうちの古いほうの時代のことをいい、新しいほうを沖積世という。

洪積粘土

洪積世に堆積した洪積層の粘土のこと。セメンテーションなどの時間効果により過圧密状態になっており、沖積粘土より数万年から200万年ほど古い。

構造線

両側の地塊の転位量が特に大きい断層で、地質区を2つに区分する断層の一種。転位量が大きいため大規模な破砕帯を伴っていることが多く、土木工事において問題となることが多々ある。

構造帯

1.他の地域と異なる構造運動により形成され、主に一つの地質構造が分布する地域。日本列島は本州区、飛騨区、四万十区、日高区、フォッサマグナなどに分類される。 2.ある程度の幅があり、その部分だけで複雑な地質構造をもち、特有の形成をした構造線のこと。黒瀬川構造帯などがある。

拘束圧

地盤内で受けている応力のこと。また、サンプラーなどによって地盤中から試料を採取し大気中に出すと、試料は多少の膨張を示し応力状態が変化するといった現象を拘束圧の解放という。

紅土

>>ラテライト

降伏荷重

弾性状態から塑性状態に移行するときの材料の荷重のこと。地盤の降伏荷重は平板載荷試験で得られる荷重−沈下曲線などの変化点として求められる。

鉱物組成

岩石を構成する鉱物の組み合わせや、その量比のこと。岩石の定義鑑定の際、鉱物同士の幾何学的関係(組織)とともに最も重要な項目の一つ。

コーン指数

コーンペネトロメーターを人力で地中に埋め込み、コーン(円錐)状の先端部の抵抗により算出したコーン断面積当たりの貫入値。土工機械の施工面上の走行性を判定することができる。

黒色土

湿潤気候下の土壌である火山噴火物を母材として生成され、腐食に富む黒々した厚い層と茶褐色の層が断面の特徴。

黒泥層

分解が進んだ黒色の有機質土層。泥炭(ピート)層に比べ有機物が少なく、繊維性物質より鉱物性物質を多く含み、排水不良な条件の温暖気候下で生成される。

固有周期

質量や剛性によって固有の形状を示す構造物の固有振動において、周期は振幅に関係なく定まっている。

コロイド

粒径が1μm以下の細かい土粒子のこと。5μm以下の粒子は粘土といい、コロイドは粘土粒子に含まれる。界面活性があり、掘削安定液などの分散に大きく作用する。

コンシステンシー

1.土の硬軟度を表し概念。粘性土が含水量の多少に従って示す性質。 2.グラウトの粘性を表す指標。 3.まだ固まらないコンクリートの性質で、水量の多少によるコンクリートの軟らかさを示す。

コンシステンシー限界

含水比により変化する土の、液体、塑性体、半固体、固体という状態における変移点の含水比。アッターベルグ限界ともいう。

コンシステンシー指数

含水比により変化する土の状態に対し、自然含水比の土を相対的に位置づける指数。