土木・建設用語辞典

【土質・地盤】 

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【さ行】

—————【さ】——————

サーチャージ工法

軟弱地盤上の盛土において、計画高以上の載荷を加え、放置期間の後に余分の荷重を除去する工法のこと。余盛り工法ともいう。

最大乾燥密度

一定の方法で締め固めた土は含水比により異なる乾燥密度が得られるが、そのうちの最大値のことをいう。

最大粒径

ふるい分け試験において、試料のすべてが通過するふるいのなかで最小の呼び寸法。

最適含水比

土を一定の方法で締め固めた際、最大乾燥密度が得られるときの含水比。締固め曲線によって求められる。

サクション

気圧やバールの単位で表され、吸着力や毛管力、浸透圧などにより保持されている土中水を大気中に引き離す力のこと。

砂質土

日本統一土質分類の三角座標における砂質土(SF)の範囲に入る土をいい、通常は粘性土に対して砂分の多い土を呼ぶ。

三次元圧密

載荷する構造物の幅と同じくらいの層厚の粘土層やバーチカルドレーンを設置した粘土層の圧密では、変形や間隙水の流れは鉛直方向だけではなく水平方向にも起こり、このような圧密のことをいう。

酸性岩

マグマが固まって形成された火成岩のうち、成分としてSiO2の重量比が66%以上のもののこと。酸性岩の多くは、SiO2が主に含まれる石英長石などの鉱物の色から白の色調を示す。花崗岩、流紋岩などがその代表例。

残積土

風化分解した岩石により生成される土壌のうち、風や水などの作用で移動せず、原位置に留まったものをいう。

残留強度

粘土のせん断強さが一定の応力のもとで最大せん断強さに達し、その後変位量にかかわらず一定の値を有する性質のことをいう。何度も動いている古い地すべり地帯のすべり面部分は、残留強度まで強度が低下しているケースが多い。

残留沈下

構造物や盛土の荷重によって生じる地盤および盛土自体の全沈下量のほか、施工完了後に続く残りの沈下のこと。粘性土の高盛土や軟弱地盤など圧密沈下のある場合に生じる。

—————【し】——————

地圧

地球の表層部の地殻内にある岩石は、重力の作用で応力がつり合っている。この応力を地圧という。一般に岩石中の一点は垂直方向の主応力と水平方向の主応力を受けている。

シーム

はさみ層ともいい、比較的厚い層にはさまれている異質の薄い層。例として、砂層の中の薄い粘土層、粘土層の中の薄い砂層、また岩盤の節理や断層に沿って入っている粘土層などが挙げられる。

シキソトロピー

かくはん時に流動的になり、放置すると再び固まる現象のこと。この性質を利用しているものとして、泥土圧式シールドに用いるベントナイト系添加材、地下連続壁に用いる安定液などがある。

軸歪み

伸縮に対するひずみのこと。他に線ひずみ、伸びひずみとも呼ばれる。角度変化に対するひずみはせん断ひずみという。

自重圧密

高含水比の液状に近い粘性土が自重で圧密する現象のこと。

支持力公式

荷重を受ける地盤の強さを支持力として表す式。一般に極限支持力を求める公式を用い、これを安全率で割って許容支持力を求め基礎の設計を行う。

地震応答スペクトル

地震による地盤振動によって受ける構造物の挙動を地震応答といい、この構造物の固有周期に対応させて波形を分析し周波数的に分解した表示を応答スペクトルという。

地震活動(危険度)

ある地域で一定の大きさ以上の地震動が起こる頻度、または確率のことをいう。マップ上に記すと地震危険度分布図ができ、地域の設計用震度設定に役立つ。

地震計

地震波の到達後、地表面の振動を記録する装置。地面の揺れとは独立して動く振り子と、地面との相対運動を拡大して記録する。拡大のしかたにより機械式地震計、光学式地震計、電磁式地震計がある。

地震前兆現象

地盤の変形、平常観測の地震状況の異常、地震波速度の変化、地磁気の変化、地下水位の変化、電波の変動、動物の行動変化など、地震が発生する前に起こる現象。

地震探査

物理探査法の一種で、地表付近で爆破や重錘落下などによる人工的な震源をつくり、発生した人口地震波を観測して地下構造を判定する方法。一般には弾性波探査と呼ばれる。

地震断層

地震により地表に生じた断層。地殻内のエネルギーが急激に解放されると、地盤が動き地震となる、地殻内に断層があると地表面まで延長して地震断層となる。

地震動の卓越周期

いろいろな周期の震動からなる地震動において見いだされる、最も多い震動回数の周期のこと。厚みのある沖積層では約0.8秒、岩盤では約0.1秒、平家の木造家屋では約0.1〜0.5秒程。建築物では固有周期と呼ばれる。

地震波

地震により地盤中を伝わる波動のこと。堆積が伸縮しながら伝わるP波(縦波)、進行方向に直角な面内でのずれが伝わるS波(横波)、地表面を伝わる表面波があり、さらに表面はにはレイリー波とラブ波がある。 地すべり比較的広い範囲で斜面がすべり出す現象。強度の小さいすべり面が形成されると発生しやすい。その形状により、円弧すべり、直線すべり、またこれらが重なった複合すべりなどに分類される。

自然含水比

自然状態において、土が保持している含水量。土質、地下水位などによって広い範囲に変化する。

湿潤密度

土粒子、水分、空気(間隙)で構成される土の単位体積当たりの質量のこと。土の疎密の程度を表す指標となる。その重量を湿潤単位体積重量といい、土かぶり圧の算定に用いられる。

実体波

媒質中いたるところに伝わる波動のこと。実体波にはP波(縦波)とS波(横波)がある。また地震波には、実体波以外に地表面のような境界部分の限定された方向にのみ進行する表面波がある。

地盤反力

構造物基礎の載荷面において、ある定数のもとで沈下量に比例すると仮定される荷重のこと。この仮定上での接地圧に相当する。

地盤反力係数

構造物基礎への地盤の弾性的反力は沈下に比例すると仮定されており、この際の比例定数のことをいう。同一地盤であっても、基礎の形状、寸法、載荷条件により異なる。

ジャーミング

孔内において、ボーリング機械の削孔部が拘束されて回転不能になった状態のことをいう。孔壁の崩壊や押し出し、孔曲がり、給水不良、スライムの残留などが拘束の原因として考えられる。

遮断層

厚さ15〜30cm程度の良質な材料の層のことをいい、路床が軟弱な場合、この土が路盤に侵入するのを防止するために路床上面に敷く。良質な山砂、川砂、切込み砂などが使用される。

斜面崩壊

急斜面部分で比較的急速に崩壊するもの。地すべりに比べ崩壊規模が小さい。

蛇紋岩

蛇紋石を主成分とする岩石。蛇紋石は、かんらん岩などの超塩基性岩が蛇紋岩化作用を受けて生成される。構造帯など特殊な地域に限定されて産することが多く、その大半は片状に破砕が進行しており、地すべりや斜面崩壊を起こしやすく、またトンネルでは膨張性地圧を生じることがある。

褶曲(しゅうきょく)

地殻変動などによって発生する地層や岩石の波曲状の変形形態のこと。地層や岩石内部の各点が連続的な変位を伴って全体が変形する。対して不連続な変形の主なものに断層がある。

収縮限界

土中の水を蒸発させると土は収縮していくが、ある含水比に達すると収縮が止まる。土粒子が相互に接触し移動ができなくなっている状態で、これを収縮限界という。

自由水

重力水ともいわれ、土粒子間を重力により移動する水のこと。大気以上の圧力がかかり地盤中に帯水する自由水は地下水。

重力水

>>自由水

重力断層

>>正断層

主働土圧

土を押さえている壁体が反対側に水平に移動すると、土の膨張と土圧の減少を招き、最小値となって破壊に至る。この最小値の土圧のことをいう。擁壁の滑動、あるいは転倒の際に生じる土圧で、壁体の安定計算や強度計算に用いられる。

受働土圧

壁体が土を水平方向に押しつけると、土は圧縮され土圧は最大値に達し、さらに強く押すと土は破壊し上方へ押し上げられる。この最大値の土圧をいう。

主要動

地震波の到着後地震計に最初に記録される初期微動(P波)の次の地震動。この際に横波(S波)へと変わり、振幅が急激に大きくなり、周期がやや長くなり、水平動が優勢になる。

常時微動

交通機関や工場で使用される機械などが主な原因とされる人口的振動源によって起こされた無数の振動が集合し、伝わってきたものと考えられている微細な振動のこと。振動の周期は数秒以下で、振幅は夜間より昼間のほうが大きい。常時微動の観測によって、地震観測に代わり地盤の振動特性を知ることができる。

衝上断層

逆断層ともいい、断層面をはさみ上盤が下盤に対し相対的に上昇した断層のこと。その中でも断層面の傾きが10°以下のものをおしかぶせ断層という。

初期微動

地震動が最初に記録されるのは弱い波動であり、震源から最も早く伝わるP波(縦波)で、これを初期微動という。

恕限度(じょげんど)

1.交通機関や工場の機械などが主因の振動に対し、人間が不快感を訴える振動の大きさを変位や速度で表したもの。振動の速さ(振動数)によって異なる。 2.削岩機などによる人体障害(振動障害)を起こさない連続作業の時間的限界。

しらす

第四紀火山活動時の堆積物。南九州に広く分布する。粒子は破砕したガラス片のように角張り、見かけでは粒子のかみ合わせがよく自立するが、表面が滑らかなため動的な外力を受けると崩壊しやすい。また水があたると緩斜面でも容易に浸食するため地震や豪雨のときに斜面崩壊を起こすことが多くある。

シルト

粒径0.005〜0.074mmの土。成分は砂とほぼ同じで、主として石英、長石の鉱物だが、細粒分が多いため一般には粘性土として扱われる。

震央距離

地震発生地点(震源)の真上にある地表面上の点を震央といい、観測点からこの震央までの地表に沿った距離のこと。

進行性破壊

斜面の安定解析において、円弧すべり面を仮定し、このすべり面全長にわたって同時に働くと計算されるが、実際には局部的に起こり順次範囲が広がる。このような破壊現象をいう。

震度

地震動の強さを表す数値。その尺度を地震階という。

振動インピーダンス

単にインピーダンスともいう。観測した地震波形から特定地盤内の波形を推定するには重複反射理論による数式が適用され、このなかで用いる地盤(媒質)の密度とS波の速度との積をいう。このインピーダンスの小さい媒質に地震波が透過すると振幅が大きくなるが、エネルギーとしては増えない。

浸透破壊

浸透水によって地盤が破壊される現象のこと。山留めにおける掘削底面のボイリングによる破壊、ダムの堤体や基礎のパイピングによる破壊などがある。

浸透流

土中に浸透する水の流れ。その中の空気の有無によって飽和浸透流、不飽和浸透流に分けられ、前者はダルシー則に従い流れる。

震度階

地表上のある場所の地震による揺れの大きさを示す。わが国においては、気象庁震度階級が使用されている。 水中密度水中における飽和土の見かけ上の密度のこと。

—————【す】——————

水平方向地盤反力係数

水平力を受ける杭の地中部分の地盤反力と、その点における杭のたわみとの比をいう。この係数は水平載荷試験、一軸または三軸圧縮試験および標準貫入試験、ボーリング孔内の載荷試験などにより求められ、杭の軸直角方向力に対する許容支持力の算定に用いられる。

スコリア

火山噴出物の一種で、火山灰土層中に見出される比較的硬い軽石状の岩滓。路盤材料としても使用できるほど良質なものが多い。

スパングラーの理論

埋設管に作用する土圧理論の一つ。原地盤に設置後盛土する「突出型」と、溝状に掘削後埋設する「溝型」に分けられる。

スペクトル

一つの量をある変数に分解し、大小の順に並べたものをいう。例えば振動加速度では、周波数ごとに分解し並べたものを周波数スペクトルという。

スミヤ効果

バーチカルドレーンの打設によって周辺の粘土が乱され、水平方向の透水性が低下すること。かく乱効果ともいう。

スレーキング

塊状の物質が水分を吸収し細かく崩れる現象。乾燥した土塊において、水の侵入に伴い間隙中の空気が圧縮され土塊中に引張力が生じることと、これによりさらに水が侵入し粒子間の結合を弱めるために起こる。

—————【せ】——————

正規圧密粘土

過去に受けた最大応力にほぼ等しい圧力降伏応力を有する粘土のこと。沖積粘土がほぼ該当する。

静止土圧

土が水平方向に圧縮や膨張を受けていない状態の土圧のこと。地下壁などに作用していることが多い。例えば土留め構造物では、壁体が移動せず背面の土にすべり面を生じないような状態の土圧をいう。

正断層

断層面をはさんで、上盤が下盤に対し相対的にずり下がった関係にある断層のこと。重力断層ともいう。

石英

化学成分がSiO2の主要造岩鉱物の一種。通常は無色透明で、花崗岩などでは白い長石に比べ灰色に濁って見える。硬度7で、その硬さにより方石解岩など類似の鉱物と区別することができる。

石灰岩

セメントの主原料となる、炭酸カルシウムを主成分とする堆積岩のこと。サンゴや貝殻、有孔虫など石灰質の生物の遺骸が累積したものが多い。粘板岩や砂岩の地層の間にはさまれて産する。

接地圧

1.車両が地面に作用する単位面積当たりの圧力のこと。 2.構造物基礎の底面に働く反力のこと。剛な基礎において、基礎端部で大きい接地圧が発生するが、時間とともに平均化される。

節理

割れ目をはさむ両側の相対変位がない、あるいはほとんどないと判断される岩石中の割れ目の一種。この特徴により断層などと区別される。

セメンテーション

土粒子間の間隙水に含まれる結合物質が、長年にわたり土粒子間に沈殿して化学的に土粒子を結合させること。結合物質にはシリカ、鉄、アルミニウムの水酸化物、有機物や各種の炭酸塩などがある。こう結作用ともいう。

全応力解析法

実際の地盤で起こり得る最も危険な排水条件に対応するせん断強度定数を用いて、斜面の安定解析を行う方法。軟弱地盤上の盛土の安定、掘削の場合の安定、過圧密粘土の長期的安定など施工条件に合わせて検討できる。

先行圧密応力

先行応力ともいい、ある粘土が過去に受けた最大応力のこと。

剪断強

さ 土が荷重を受けてひずみを生じるとき、あるいはすべりを起こすときの最大の抵抗応力のこと。砂や礫では土粒子の摩擦、粘土では主に粘着力により抵抗する。

剪断抵抗角

一般には粘土に対して使われ、同じ粘土でも圧密や排水条件によってφの値が異なるため、この条件を表すサフィックスをφにつけて区別している。

全般剪断破壊

基礎に荷重が加わったときに起こる地盤のせん断破壊形態の一つ。小さな沈下にもかかわらず、破壊が急激に起こる現象。密な砂質地盤や硬い粘性土地盤に見られる。

線歪み

>>軸歪み

千枚岩

細粒の堆積岩が変成したもので、粘板岩が変成し結晶片岩になる中間の変成程度の岩石のこと。片理が発達し薄く割れやすく、またこの面ですべりやすい。

閃緑岩

完晶質で粗粒の深成岩のなかで、中性の化学組成もつ岩石のこと。無色鉱物として斜長石、有色鉱物として角閃岩を主とする。酸性の花崗閃緑岩、石英閃緑岩と塩基性の斑れい岩の中間に位置する。

—————【そ】——————

走向

地層面や割れ目面など平面における3次元の姿勢の表示方法。傾いた面と水平面との交点にできる直線の方向。面と水平面との鉛直方向の交角を傾斜角といい、走向と傾斜で面の方向を特定することができる。

走向曲線

地層面、断層面と水平面との交線。

層別沈下計

軟弱地盤における各層の沈下量を測定する柱状の埋設計器のこと。沈下素子式沈下計のようなラジオアイソトープや電磁作用を利用した方法、クロスアーム式沈下計などの機械的方法によるものがある。

側圧

山留め壁に作用する水平方向の荷重の総称。土圧、水圧のほか、通行車両の上載荷重や、近接する構造物により作用する地中応力の水平成分を加えたものをいう。

即時沈下

軟弱地盤上に盛土した際、載荷とほぼ同時に生じるせん断変形による沈下のこと。飽和粘土では即時沈下のあと長期にわたって圧密沈下が続く。

速度検層

孔内において、ボーリング孔を利用し超音波を発振する発振源と、これを受振する受振器を一定間隔に置き、その間の伝播速度を測定し、岩盤の硬さ、亀裂などの状況を調べる物理探査法の一つ。

塑性限界

練り返した細粒土のコンシステンシー限界のうち、塑性状態と固体状態との境界の含水比。

塑性指数

練り返した粘性土が塑性を示す含水比の範囲。液性限界と塑性限界との差で求められる。

塑性図

縦軸に塑性指数(PI)、横軸に液性限界(LL)を表し両者の関係を示す図で、粘性土の分類に広く利用されている。図上にプロットされた点で、土の圧縮性、透水性、塑性限界付近の硬さ、乾燥強さの程度が推定できる。